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妊婦健診で見つかることの多い胎児機能不全の原因と対処法について

   

妊娠・出産は家族にとって喜ばしい出来事ですが、リスクを抱えていることを忘れてはいけません。それまで順調に経過していても、妊婦健診の際にお医者さまに「胎児機能不全」と告げられることもあります。

胎児機能不全は、かつては胎児仮死といわれており、お腹の赤ちゃんにおこる病態です。出産時に胎児機能不全がおこり、その時間が長引くと、赤ちゃんに後遺症が残ることもあります。そこで今回は、胎児機能不全の原因や対処法について、お話しします。

胎児機能不全(NRFS)って何?種類があるの?

胎児機能不全は、Non-ReassuringFetalStatusの頭文字をとって「NRFS」といわれることがあります。かつての日本では、「胎児仮死」「胎児ジストレス」と呼ばれていた病態です。

具体的には、お腹の赤ちゃんが元気とはいえない状態のことをいい、妊娠中または分娩中に赤ちゃんの呼吸や循環機能に問題がみられます。

胎児機能不全にもいろいろな病態があり、一番重篤なのは呼吸が乱れることでおこる低酸素症や、血液上の酸素濃度に異常がおこるアシドーシスがあり、これが重症化すると脳性麻痺や胎児死亡がおこる確率がアップしてしまいます

また胎児機能不全は、分娩中におこる臍帯の圧迫や下垂、常位胎盤早期剥離などでおこる急性のものと、妊娠中の「胎盤機能の低下」や慢性的な「子宮循環不全」によっておこる慢性のものに大別されます。

その結果、赤ちゃんは子宮内胎児発育不全(IUGR)、ママは妊娠高血圧症候群や腎疾患、糖尿病、自己免疫疾患などの合併症を引きおこすこともあります

胎児機能不全の原因とは?

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胎児機能不全の原因は、「母体」「胎児」「胎盤」「臍帯」のどこに起因するかによって異なります。

母体が原因の場合

母体が原因のものには、心疾患や喘息、無呼吸による「低酸素症」、出血や麻酔による「低血圧」「妊氏高血圧症候群」「羊水塞栓症」「子癇」「妊娠糖尿病」「重症の貧血」などがあげられます。

胎児が原因の場合

胎児が原因のものには、「染色体異常」「多胎妊娠」「血液型不適合妊娠」「胎内感染」「胎児奇形」があげられます。

胎盤が原因の場合

胎盤が原因のものには、「絨毛膜羊膜炎」「常位胎盤早期剥離」「前置胎盤」「過期妊娠」「胎盤機能不全」があげられます。

臍帯が原因の場合

臍帯が原因のものには、「臍帯の圧迫」「臍帯脱出」「臍帯巻絡」があげられます。

早期に胎児機能不全の原因を見つけることが、無事に出産するためにとても大切です。

胎児機能不全と診断する基準と対処法は?

胎児機能不全は、妊婦健診で可能性を指摘されることが多く、エコー検査やNST(ノンストレステスト)で、発見されることが多いです

また、分娩の際に分娩監視装置を使ってお腹の赤ちゃんの心拍数をチェックした際に、見つかることもあります。もし、胎児機能不全が疑われたら、超音波断層検査や超音波パルスドプラ方などを用い、お腹の赤ちゃんの心拍数の変化や羊水量、胎動の有無、臍帯の血流の変化をモニタリングします

また、ママの年齢や妊娠週数によっては、羊水混濁が診断基準になることもあります。妊娠32週以降に胎児機能不全と診断され、危険度が高めと診断されると、帝王切開で早めに出産をすることが検討されます

さらに、分娩中に胎児機能不全がおこると、子宮収縮剤の投与や酸素吸入、吸引分娩などの処置を受けることがあります

妊婦健診をきちんと受けて早期発見・早期治療を心がけよう!

胎児機能不全には様々な原因があり、事前に予測することが難しい病態です。ですが、妊婦健診をきちんと受け、ママが赤ちゃんの胎動の変化に気を配っていれば、早期発見は可能です

早期に発見し、原因が特定できれば、より適切な治療を行うことができます。胎児機能不全でも迅速な処置ができれば、出産後の赤ちゃんに後遺症が残ることもありません。

お医者さまの指示に従って、元気な赤ちゃんを産むことを優先しながら、前向きに出産に臨んでくださいね。

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