ホルモンバランスが原因も!?臨月を迎えてイライラしがちな時の対処法とは
妊娠が判明すると、個人差はありますが、しばらく苦しいつわりの時期が続きます。それを乗り越えて安定期に入ると、やっと自由に活動できるようになります。
ほっとしたのもつかの間、臨月に突入すると、突然イライラに悩まされることがあります。それまで体調も気持ちも、安定して過ごしていただけに、自分の変化についていけず戸惑ってしまいますよね。
しかしこの時期のイライラ、多くの女性が悩んでいることなのです。なぜ気持ちが乱れてしまうのか理由を知り、どうしたら少しでも気持ちよく毎日を過ごせるかを一緒に考えましょう。
目次
臨月をむかえるとイライラしてくるその原因とは?
臨月にイライラしてしまう原因は、大きく分けて2つ考えられます
1つめは「ホルモンバランスの変化」、2つめは「ストレス」です。それではホルモンバランスは、どう変化していくのでしょうか?
妊娠すると、プロゲステロンとエストロゲンという女性ホルモンがたくさん分泌されます。プロゲステロンはつわりを誘発すると言われていて、妊娠初期でその分泌量は減少します。
一方エストロゲンは妊娠後期に向けて分泌量が増えていき、臨月あたりにピークを迎えます。このようにホルモンバランスが急激に乱れることで、イライラが引きおこされると考えられています。
次に2つめの原因であるストレスをみていきましょう。臨月には、赤ちゃんがかなりの重さに成長する上、子宮には羊水もたくさん入っています。おなかは重く大きくなっているので、ママはちょっと立ち上がるのにも一苦労。
身体を休めようにも横になると息苦しく、夜もなかなか眠れません。自由に動けない上、リラックスした体勢を取りにくく、睡眠不足に陥ることで、ストレスが溜まってしまいます。
胎動もママの気持ちを不安定にさせることがあります
赤ちゃんが動くと無事に育っていることがわかり安心するし、愛おしさを感じますよね。しかし赤ちゃんはママが休んでいる時にたくさん動きやすいので、ママはびっくりしたり困ってしまうことがあるのです。
出産への恐怖もストレスの原因の1つです
いよいよお産が近づいてくると、どれくらい痛いのか、無事に生まれてきてくれるかなど、心配事は尽きません。初めての出産であればその心労は計り知れません。
夫や上の子どもにもストレスを感じることがあります
自分は夜も眠れないのに、横で平気でいびきをかいている夫を見ると、どうしても怒りを感じてしまいますね。家事や出産準備を手伝ってくれないなどの不満もあると思います。
上のお子さんも思うように行動してくれず、ただでさえ身体に負担がかかっているのに、ママは疲労困憊してしまいます。
このように、ホルモンバランスの変化と様々なストレスによってイライラがおこってきます。
イライラが治まらないときはどう対処したらいいの?
イライラしてしまうのは仕方がないことだけれど、せっかく赤ちゃんがおなかにいてくれる大切な時間、できるだけ楽しく過ごしたいですね。そこでイライラの解消法を探りましょう。
友達で同じく妊娠中の方がいたら、ぜひ悩みをたくさん話し合うといいと思います。立場が近いだけに、共感し合うことができます。すでにお子さんがいる友達や自分の母親も妊娠・出産の経験をしているので、おしゃべりが盛り上がります。
いっぱい悩みを打ち明けると、話終わる頃には心がすっきりと軽くなっているかもしれません。
好きなテレビを見たり音楽を聴くことも、手軽で簡単なイライラ解消法です。
医師に止められていなければ、軽いお散歩も効果的です。外の景色を見ながら新鮮な空気を吸えば、自然とリフレッシュすることができます。また可愛らしいベビー服を探しに行ったり、好みのデザインの育児グッズを購入しても楽しいです。
それもイライラが全くおさまらない、自分ではどうしようもないと感じた場合は、通われている産婦人科で相談されるとよいと思います。また、子育て支援センターを利用するのも1つの方法です。
地域によっては妊娠中の方向けのイベントや教室を開いているところもあるので、ぜひ調べてみて下さい。
ママの情緒不安定は胎児にも直接影響を及ぼす?
イライラすることによって、おなかの赤ちゃんに影響がでるかどうかは、まだあまり詳しくは解明されていないようです。ですが妊娠中にあまりのストレス状態に置かれると、早産や流産を引きおこすことがあるという研究結果が出ています。
またストレスが溜まりすぎると血管が収縮し、血圧が上がります。すると赤ちゃんへ酸素や栄養が届きづらくなり、発育が停滞する恐れがあります。
妊娠高血圧症候群の要因にもなり、これになると医師の指導の下、日常生活を制限せざるをえません。そうなってしまっては思うように行動できず、ますますイライラが募ってしまいます。
また、鬱状態に陥るのも心配なことの1つです。あまりにも我慢を重ねて鬱になってしまうと治療が大変なのはもちろん、妊娠中・産後を楽しく過ごすことができません。産後赤ちゃんのお世話に支障をきたしてしまうことも考えられます。
少しのストレスで、このようなことがおこるわけではありませんが、意識して早め早めに気持ちをリフレッシュしておくとよいかもしれません。
イライラしてしまってもお酒やたばこはNG!
妊娠前はイライラが溜まると、お酒やたばこで解消していた方もいらっしゃるかもしれません。でも今はおなかに赤ちゃんがいるので、絶対にNGです。
そもそもお酒やたばこは、飲んだり吸ったりしているうちはイライラを忘れられるかもしれませんが、それが終わってしまえば元の状態に戻ります。するとまたアルコールやニコチンを求めてしまうという、悪循環に陥ります。
これではストレス解消どころか、逆にストレスが増幅してしまいます。行き過ぎてしまうとアルコール依存症やニコチン依存症になってしまう恐れもあるのです。
しかもお酒とたばこの悪影響は確実に胎児に伝わります。奇形や早産につながったり、胎児性アルコール症候群や発達の遅れを引きおこします。場合によっては命にもつながる恐ろしいものなので、妊娠中は絶対に手を出さないで下さい。
周囲のサポートを受けて心のケアをしましょう
臨月を迎えて、可愛い赤ちゃんとの対面はもうすぐそこまできています。この時期におこるイライラはママのせいではなく、ホルモンバランスの変化や様々なストレスが原因です。
ぜひ1人で抱え込まず、ご家族や周囲の方にご自分の状態を伝えて下さい。そして決してがんばりすぎず、頼れることは頼って下さい。今はママと赤ちゃんの健康が何よりも大切だということを、常に頭に置いて頂けたらと思います。
そして周りの方もあなたをサポートしたいと考えているはずですよ。ぜひみなさんを巻き込んで、臨月のイライラを乗り切り、赤ちゃんとのかけがえのない時間を満喫して下さい。
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