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トーラックって何?帝王切開したあとに自然分娩ができるの!?ブイバックとの違いやメリット・デメリットについて教えて

   

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1人目を出産し、出来ることならばすぐにでも2人目が欲しいと思っているけれど、1人目を帝王切開で産んだ場合はいつから2人目を妊娠できるのか疑問ですよね。

帝王切開をしたということは大きな手術をしたということでもあるため、2人目の妊娠を希望する場合には気を付けなければならないこともあります。

そこで、1人目を帝王切開で産んだ場合に、2人目の妊娠はいつからできるのか、一度帝王切開を選択したとしても自然分娩は可能なのかなど、帝王切開に関する様々な情報をご紹介します。

2人目の妊娠はいつから可能?

一般的に病院では帝王切開で1人目を出産をした場合、2人目の妊娠は1年以上をあけたほうが良いと指導されます。

帝王切開で1人目を出産した際には子宮を切っているわけですが、その切った部分というのはしばらくの間薄い状態になっているのです。そのような状態で妊娠をすると子宮が耐えられない恐れもあるため、出産後1年ほど経過して傷が治ったくらいを一つの目安にしましょう。

2人目の妊娠で気をつけること

妊娠中に気を付けなければならないことは1人目とそれほど変わりありません。しかし、先にご紹介したように帝王切開で1人目を出産していると子宮が薄い状態になっているため、お腹が張っていると感じたらできるだけすぐに休むように気を付けましょう

ただ、1人目を出産して1年くらい経ってから2人目を妊娠したとしてもまだ1人目の子供は小さいですよね。毎日何かと手がかかるため、思うように休めないという方も多いはず。

1人目を出産して1年後くらいに2人目の妊娠を希望しているという方は夫婦でよく話し合いをし、旦那さんにしっかり協力してもらいましょう。また、自分の両親や旦那さんの両親にもサポートをお願いしておくのがおすすめです。

急なお腹の張りを感じたり、毎日張りがひどいということであれば子宮が何らかのサインを送っている可能性もあるので、早めに医師に相談しましょう。

帝王切開後の2人目妊娠は切迫早産に注意が必要?

帝王切開後の2人目妊娠時の最大のリスクは、なんといっても手術した部分の子宮壁が薄くなってしまっていることしょう。上記でも述べた通り、子宮壁が薄いということはそれだけ子宮破裂のリスクも高まります

子宮破裂を引きおこすと、胎児と母体の安全の為に緊急帝王切開となり、子宮の傷口を縫合して出血を止める処置を施すことが一般的です。しかし、それでも防げないほどの大量出血となれば、母体保護のために子宮を全摘出する処置をとります。

これほど危険性の高い子宮破裂ですが、予測するのは難しく、何の前触れなくおこることもありますから、既に帝王切開を経験してリスクを抱えている妊婦は常に危険と隣り合わせという自覚が必要です。

そこで、同じく注意してほしいのが切迫早産。切迫早産とは、妊娠22週~37週未満の正産期前に分娩が始まろうとしてしまっている状態のことです。切迫早産は全体の15%の妊婦がなってしまうと言われ決して珍しいものではありません。

しかし、切迫早産による子宮収縮が帝王切開経験者には大敵です。子宮破裂に繋がりかねないリスクの高さから、早めの入院となり24時間体制での安静を要することも。

帝王切開経験者はお腹の張りの先に「子宮破裂」のリスクも踏まえて、切迫早産には特に気を付けなければなりません。

1人目が帝王切開なら2人目の自然分娩はできない?

もともとは自然分娩を希望していたものの、自然分娩では赤ちゃんが産道を通れない状態だった、双子で自然分娩が難しい位置に赤ちゃんがいたなど何らかの理由により帝王切開をすることになったという方も多いです。

そういった方の中には、「できれば2人目は自然分娩で産みたい。」と考える方もいるのではないでしょうか。帝王切開になると出産後の回復も遅く、体調を取り戻すまでに時間がかかりますよね。

しかし、1人目を帝王切開で産んだ方の場合、2人目以降も同じく帝王切開になることが多いというのが現実となります。その理由ともいえるのが、一度帝王切開をした際に子宮に傷ができてそこから子宮が避ける「子宮破裂」をおこしやすいためです

自然分娩をするということは、激しくなってくる陣痛を我慢しなければならないわけですよね。この陣痛というのは子宮に大きな負担をかけ、子宮破裂がおきるリスクを高めます。

ただ、絶対に自然分娩が不可能というわけではありません。実は、欧米では帝王切開後に経膣分娩にトライする出産方法は広く知られています。このように帝王切開後の経膣分娩に挑戦することをトーラック(TOLAC)、そしてそれに成功することをブイバック(VBAC)といいます。

自然分娩の方が産後の回復が早い等のメリットもあることから、近年芸能人での木下優樹菜さんや坂下千里子さんがVBACを選択し、無事に元気な赤ちゃんを出産されたということで話題になりました。

気になるトーラック、ブイバックの方法はどのようなものなのでしょうか。

帝王切開の経産婦はトーラックで自然分娩が可能になる?

上記で述べた通り、帝王切開後の経膣分娩を選択することをTrial of labor after cesarean delivery、略してTOLAC(トーラック)と言います。そして、帝王切開後の経膣分娩成功者はVaginal birth after cesarean delivery、略してVBAC(ブイバック)と呼ばれます。

しかしながら、欧米で1990年代に確立されたトーラックですが、残念ながら日本の病院では受け入れてくれる病院が近年減少しているということです。その理由は、やはりリスクの高さとも言われています。

トーラックでは帝王切開の経験で子宮に傷を負った状態で陣痛に耐えなければならないことから、子宮破裂を始めとする分娩中に予期せぬトラブルがあることが通常のお産に比べて多いのも現実です。

よって、ハイリスク妊婦や胎児の状態によっては、そもそもトーラックを選択することすらできないことも多々あります。もしトーラックの条件をクリア出来たとしても、どの産院でも実施しているわけではありません

トーラック希望者を受け入れる病院は予期せぬトラブルに備え、お産の状況次第ですぐに緊急帝王切開術に移れるダブルセットアップ体制が取れること、また、万が一のトラブルに備えてNICU(新生児集中治療室)の設備があるかも重要になってきます。

リスクが多いとされるトーラックのメリットとは?

不安も大きいトーラックですが、それでも選択する人がいるようにやはり多くのメリットも存在します。帝王切開については、出産とはいえ腹部を切開する手術であることから、母体へのダメージを考えてしまう人もいるようです。

入院期間の短縮

一般的に、帝王切開術での出産の入院期間は8~10日前後と言われています。反対に、自然分娩はその半分の4日程度の入院で済むことから、既に上に兄弟がいる人は大きな利点であると感じるようです。

出血量や輸血使用量を軽減できる

帝王切開術には出血リスクが伴います。事前に自己血を採取して出血に備えるという方法もありますが、それでも補えない場合は輸血となり、感染症のリスクを不安に感じる人も。

分娩後の血栓症リスクが低い

帝王切開では、自然分娩と比べて血栓症のリスクが7~10倍も高くなると言われています。

感染症のリスクが低い

帝王切開では腹部を切開して縫合しますが、まれにその縫合部分から細菌が感染して感染症をおこしてしまうリスクがあります。

疼痛が減少する

陣痛の痛みこそなけれども、産後の痛みはなかなかのもの。子宮の収縮に伴い切開した傷口が激しく痛み、産後3日目くらいまでは疼痛のピークが続くために、次回はトーラックを選択したいと思う人もいるようです。

体力の回復が早い

個人差はありますが、帝王切開の傷口の痛みは一カ月以上続くこともあり、日常生活がままならないことも少なくありません。特に家族の助けを得られなかったり、まだ手の掛かる小さなお子さんがいるママは、産後の生活を考えてトーラックを希望したという人もいます。

トーラックを行うリスクやデメリットとは?

反対に、トーラックを選択する上でのリスクやデメリットについて説明します。

子宮破裂のリスクが高い

上記でも説明している通り、何といっても最大のリスクは子宮破裂のリスクです。トーラックでは約1%の確率で子宮破裂となる妊婦がいると報告が上がっています。

胎児に危険が及ぶケースがある

トーラックの分娩では、子宮破裂等のトラブルに見舞われる確率が高いとされています。その間、母体だけでなく胎児も非常に危険な状態です。胎児は呼吸困難に陥り、最悪の場合、脳性麻痺や胎児死亡となってしまうことも。

子宮全摘出や輸血のリスク

子宮破裂となった場合、避けた箇所を縫合しても大量出血を止めることが出来ないと、やむを得ず子宮全摘出の選択が下されることがあります。また、大量出血に伴い緊急輸血が必要になると、感染症などのリスクも高まります。

受け入れている病院が限られる

分娩中の予期せぬトラブルが多いことから、トーラック自体を受け入れる産院が少ないのが現状です。

トーラックを選ぶのであれば、お産の進み具合によっては早急に緊急帝王切開に切り替えられるダブルセットアップ体制の取れる医師・設備があること、NICU等の新生児医療施設がある病院が望ましいとされています。

子宮破裂のリスクが一番怖い?

この記事内でも繰り返しお伝えしていますが、トーラックを選ぶ上で最も慎重にならなければいけないのが、やはり子宮破裂のリスクについてです。

帝王切開術後の子宮は、傷を負っている状態です。この傷の回復状況は人によってまちまちで、十分に回復している人もいれば、傷跡部分の子宮壁が脆くなり、紙きれ一枚程度の厚みしかない、今にも避けてしまいそうに薄い子宮壁の人もいるそうです。

このような場合、帝王切開で脆く薄くなった子宮壁に、激しい子宮収縮を伴う陣痛は言うまでもなく大きな負担となります。

トーラックでの子宮破裂の確率はだいたい0.5~1%程度。この数値は一見低いように感じますが、人数にして表すと100人に1人ということになり、予定帝王切開の2倍以上の確率で子宮破裂がおきてしまうことになります

また、分娩中のトラブルによる胎児の死亡率も予定帝王切開の1.7倍と決して低くはない数字です。

子宮破裂を引きおこすと子宮全摘出や大量出血の可能性だけでなく、胎児も非常に危険な状態になることを踏まえて、家族で話し合って悔いのない選択をしましょう。

トーラックを実際に受ける際の条件とは?

トーラックの厳しさは母体や胎児への危険性の高さにもありますが、実は希望すれば誰でもチャレンジできるというわけではありません。トーラックの実施にはそもそも一定の基準を満たしていることが最低条件になります。

トーラックを選択できる人の条件

  1. 帝王切開経験が1回のみであること、また、その他に子宮の手術(子宮筋腫摘出術など)を受けていないこと
  2. 以前の帝王切開で子宮の切開が子宮下部横切開であること
  3. 母体の骨盤に十分の広さがあり、今回の妊娠で双胎や骨盤位でないこと
  4. 妊娠41週未満であること
  5. 既往帝切後経腟分娩に関する危険性を十分に理解していること

上記が一般的なガイドラインとされていますが、その他、病院の方針や妊婦の状態によって更に条件が追加されることもあります。望めば誰しもが挑戦できるものではないことを理解した上で、早めに病院へ相談してみましょう。

また、自然分娩を選択していたのに帝王切開をすることになったという方の場合、その理由が今回はないということも重要なポイントです。例えば、産道が狭くて自然分娩が不可能だと判断された方の場合、その問題が解決していなければトーラックだったとしても自然分娩を選択することはできません

他にも2回以上を帝王切開をしている方や高齢出産にあたる方などはトーラックに適していないとされるため、トーラックであれば必ずしも自然分娩が選択できるわけではないということは理解しておく必要があります。

帝王切開は何回までできる?

1人目を帝王切開で産んだ場合、2人目以降も帝王切開になるケースがほとんどなのですが、帝王切開というのは何回でもできるものなのでしょうか

結論から言うと、はっきりとした回数制限が決められているわけではありません。しかし、帝王切開で出産するということは子宮を切開するということでもあるのですが、これにより子宮が薄くなり、癒着が発生することがあるのです。すると帝王切開自体が難しくなったり、場合によってはママと赤ちゃんの両方に後遺症が発生するケースもあります。

帝王切開は2回~3回が限度と言われることもありますが、これはあくまで一つの目安であり、何回できるかというのはその人の身体の状況によっても大きく変わってくるわけです。

しかしながら、帝王切開は繰り返すほど子宮破裂のリスクが高まるのは紛れもない事実でしょう。その証拠に、病院によっては、3回目の帝王切開と同時に女性の避妊手術である卵管結紮(らんかんけっさつ)を勧めることもあるようです。母体保護を目的とした4回目の帝王切開を避けるための取り組みですね。

年齢や子宮の状態によっても医師の判断は異なるので、具体的な回数については主治医と相談をしましょう。

2人目を帝王切開で出産した後の後陣痛は痛い?

後陣痛というのは妊娠をしたことによって大きくなった子宮が小さくなる際におきる子宮復古というものに伴う痛みのことです。

痛みの出方は人それぞれではありますが、生理痛のように何とも言えない鈍い痛みが続いたり、小さなズキズキとした痛みが長く続く方もいます。後陣痛は初産よりも2人目以降の方が強い痛みが出やすいと言われているのですが、帝王切開の場合はどうなのでしょうか。

帝王切開で出産しているということは陣痛の経験がありませんよね。そのため、自然分娩で陣痛を経験している方に比べると痛みに慣れておらず、後陣痛の痛みを強く感じることがあります。

子宮が小さくなる働きに伴う痛みなので自然分娩でも帝王切開でも後陣痛が発生するというのは同じです。ほとんどの場合は産後2~3日程度で痛みが軽くなります。

しかし、帝王切開をした場合には傷の痛みも後陣痛に加わり大きなストレスに繋がりやすいため、あまりにも痛みがひどい場合は医師に相談してみましょう。必要であれば痛みどめの薬を処方してもらうこともできます。

今は5人に1人が帝王切開を選択している時代でもあります。そのため、自然分娩ではなく帝王切開で出産をしたからといって特に珍しいことではないのです。

帝王切開で出産をしても2人目、3人目を健康的に出産している方もいるので、自分の身体の状況や何回まで帝王切開が可能かというのは医師と相談の上で考えてみましょう。

帝王切開もトーラックも立派なお産であることに変わりはない

繰り返すごとに危険が高くなる帝王切開に不安を覚える人にとって、トーラックはリスクはあっても魅力的な分娩スタイルです。4人5人とたくさんの子供を持つ夢がある人にとっても同様でしょう。

もしトーラックを希望するのであれば早めの病院探しが大切になってきます。受け入れ病院自体が少なく、ようやく見つかっても数カ月先まで予約がいっぱいということもあるようですから、妊娠したらすぐと言わず妊娠前から病院に目星を付けておいても遅くはないかもしれません

ですが、もしそれが「陣痛がないから楽」なんて心ない言葉を投げかけられたことがきっかけなのであれば、気にする必要はありません。

確かに、経膣分娩にこだわる人が多いのも事実です。辛く長い陣痛に耐えることは紛れもなく立派です。しかしながら、産後の痛みや手術への言いようもない不安、繰り返すほどに高まる不安を乗り越えて子供を授かり、恐怖の中でお腹を開くことがお産でないとしたら何なのでしょうか。帝王切開だって立派なお産です。

トーラックでも帝王切開でも出産は命がけの大仕事です。それぞれのリスクを踏まえた上で、家族と自分が後悔しないお産を選択して下さいね。

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