最近話題の海外出産!そのメリットやデメリットは?
グローバル化が叫ばれて長い年月が経過しましたが、母親の出産についても今や海外出産が人気のようです。
芸能人やモデルの海外出産を契機に、今や一般的に普及してきた海外での出産について、興味を持ちながら出産を迎える人も多いのではないでしょうか。
そこで、日本国内で出産した場合と海外へ渡航し出産を経験した場合では、どのような待遇と条件に差が生まれているのでしょうか。最も重要な手続き方法や、海外出産で得られるメリット、デメリットまでをご紹介します。
なぜ海外で出産を希望するの?
ひと昔前までは駐在員や外交官の婦人でもなければ、海外での出産は常識外の時代でした。海外出産で日本に戻ってきた子供は、帰国女子と呼ばれて、日本国内で誕生した子供と区別されていたものです。
しかし、今や日本国籍を持ち、日本国内在住であるにもかかわらず、出産だけを海外で経験するという人が増加傾向にあります。
その要因の1つにはグローバル化が背景にあり、昔の移民政策に手をあげた人がいるように、より良い環境と待遇を求めて海外での出産を選んでいるのではないでしょうか。
いずれにしても、出産する立場にとっては、出産という一大イベントを、納得のいく条件の下で行うことを選択できる権利が増えているために、注目を浴びているのです。
保険は?国籍はどうなる?
海外での出産においての手続きは?
芸能人から一般人まで、海外出産で最も一般的なアメリカ合衆国、ハワイの事案をあげてみましょう。ハワイで出産を希望するためには、医療費から事務手続きまで全てを実費で支払います。
費用は大まかに、渡米と生活費を含む滞在費、入院を含む出産医療費、事務手続きに分類されます。
出産を控えてから無事に終えるまで妊婦さんは、ハワイで約3カ月の期間は生活をすることになります。出産前は1カ月前には現地へ渡米していなければなりません。
また、産後も赤ちゃんを飛行機に乗せられるまでには、数ヶ月は経過している必要があります。
気になる赤ちゃんの国籍は?
アメリカ合衆国は、出生した赤ちゃんの国籍が取得できる生地主義であることは有名ですが、国籍を取得した場合における義務も課せられることを思慮に入れる必要があります。
日本かアメリカか、将来国籍を選択できるためにアメリカでの出産を行う人も多いですが、アメリカでは18歳以上になると居住地にかかわらず徴兵の登録をすませるように義務づけられています。
日本人が好きなハワイの物価は日本同様に高く、滞在費から出産費用まで高額になります。また国籍についても、メリットだけではないということを念頭におく必要がありそうです。
海外出産のメリットって?
人気のハワイでの出産のメリット
ジャガー横田氏がハワイでの出産を公開して一気に有名になりましたが、その光景を見て考え出した人も多いのではないでしょうか。
ハワイを出産場所に選ぶ最大の目的は、出生した子供の国籍取得が大きいとも言われます。国籍を取得したことで得られる権利は、幾つかあります。
- 教育面では、18歳以上のアメリカ合衆国での公立の教育費用が無料であること。また私立以外の大学費用が免除されること。
- 将来の就職には国籍を取得されたものが優遇される。
- アメリカ合衆国での長期滞在において、ビザの必要がない。
- アメリカ合衆国での入国審査では家族への待遇が優遇される。
出生した本人には以上の待遇が得られると言われています。
一方、妊婦さんであるママにはどのようなメリットがあるでしょうか。ハワイの気候は誰もが好んでいることは、言わずもがなです。
- 気候が良く雨季と乾季に分かれているが、日本のように春夏秋冬の激しい気温差や天候の差がないことで過ごしやすい。
- ハワイは移民が多く日系の割合も多いこと、比較的治安が良いことなどから生活し易い。
- ハワイは普段の旅行先として旅慣れており、安心して滞在ができる。
- 日本語が比較的通じる。
出産を迎えるママにとっては環境のメリットが大きく、過ごし易くなります。
海外出産のデメリットは?
ハワイを例にした場合のデメリットとは?
ハワイで出産するにあたり、良いことばかりではありません。ハワイの物価は高く日本とさほど変わらないようです。
- 出産費用の他にも、ハワイでの滞在費用が大幅に必要になる。
- 出産後の長期入院はなく、翌日には退院させられるために予後不良が心配である。
- 出産前後の書類手続きは面倒であるために、産前産後の身体ではつらい。
出産を選んだママには上記の苦労が予想されることもあります。
出生した子供が受けるデメリットとは?
出生地がハワイの子供はアメリカ国籍が取得でき、18歳未満では種々の優遇を受けられると期待できますが、18歳以上に達した場合には徴兵に登録する義務が設けられています。義務に違反した場合には罰則を受けなければいけないこともあります。
ハワイの場合は母親が出産時に得られるメリットと比較して、子供へのメリット、デメリットが大きくのしかかることも念頭に入れておくべきです。
目先のメリットだけにとらわれないで!
芸能人に多く散見される海外での出産は、デメリットを飛び越えた先のメリットを見据えての選択であることが多いものです。
一般的には海外での出産がステイタスのように受け取られる場合も多く、リスクを考慮せずに真似てみる人も多いのではないでしょうか。
しかし、昔も今も海外での出産を選択する立場にある場合は、特定の職務に就いていたり、人知れず出産を終えたい事情がある場合など、何かしら背景があるものです。
海外での出産は妊婦さんだけではなく、もう1つの命を預かるという責任のもとに、計画的に慎重に選択しましょう。
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