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ママと赤ちゃんのための大切な1シーン

赤ちゃんポストってなに?その存在理由って?

   

赤ちゃんポストという言葉を聞いたことがある人はきっと多いでしょう。ですが、ポストの目的や意味を、詳しくは知らないという人も多いと思います。

妊娠出産を経験したことのある女性なら、この言葉を聞いた時、自分なりにいろいろな考えをめぐらせたことが1度や2度はあるのではないでしょうか。

赤ちゃんポストは、子どもを産み育てる世代だけの問題ではすまされない、大きな課題を持っています。

なかなかその詳しい概要を知る機会のない赤ちゃんポスト。赤ちゃんポストについて、詳しい知識をもつことで、現代社会の抱える問題も見えてくるでしょう。

赤ちゃんポストってどんなもの?

赤ちゃんポストとは、いろいろな事情により、親に育ててもらうことができなくなった赤ちゃんを、匿名で預かるポストのことです

望まない妊娠による不用意な中絶や、殺害、もしくは赤ちゃんが捨て子となることを、避けることを目的として運用が始まりました。

日本では2007年に初めて熊本市の慈恵病院に設置され、「こうのとりのゆりかご」という名称で運用されています。

赤ちゃんは親の都合よりも、何より誕生したその時から早急に、そして安全に保護されるべき存在であるという、倫理的道義にのっとるものとされています。

ですが、匿名で預けることができることから、簡単な気持ちで預けられてしまう不幸な赤ちゃんが増えるのではないか、などといった声もあり、賛否両論となっているのです。

赤ちゃんポストはどこにあるの?

世界の国々では、日本に先駆けて赤ちゃんポストが運用されていました。18~19世紀には、赤ちゃんポストの原型的な施設がすでに存在していました。

日本では、2007年に初めて熊本市の慈恵病院に設置されています。預けに来た人があまり人目につかないよう、病院の玄関口からは少し離れたところに設置されています。

小さな扉がついた部屋になっており、訪れた人が預けることを躊躇したり、誰かに相談したいと思った時のことを考え、扉の横にはインターホンもついています。

設置されている慈恵病院では、できるだけ預ける事前に相談をしてほしいと、ホームページには相談窓口も設置されています

日本では現在この慈恵病院だけですが、ここ最近、神戸の助産院でも赤ちゃんポストの設置が検討されていると話題になっています。設置が許可されれば、日本国内で2例目の赤ちゃんポストが誕生することになります。

赤ちゃんポストのシステムはどうなっているの?預けた赤ちゃんはどうなるの?

赤ちゃんポストに預けられるのは、誕生から2週間以内の新生児に限られています。小さな扉がついた部屋になっており、その扉の向こうには赤ちゃんを寝かせるベットがあります。

そこに赤ちゃんポストが設置されている慈恵病院の連絡先が書かれた、ママへの手紙が置いてあるのです。

この手紙を受け取り、赤ちゃんを入れて扉を閉めると自動でロックがかかり、もう外からは開けられない仕組みになっています。そして赤ちゃんが預けられると、アラーム音が鳴り医療スタッフが駆けつけるシステムです。

監視カメラも設置されていますが、写るのは赤ちゃんのみで預けた人間はわからないようになっています。

慈恵病院の設置する赤ちゃんポストの目的は、あくまでも「預かる」ことです。預けられた赤ちゃんは、預けた親の考えが変わり、引き取りを申し出る可能性も考え、一度児童相談所に預けられます。

その後、乳児院へ移されることとなります。さらに期間を置いたのちに里親制度を利用して、特別養子縁組などが行われることとなるのです。

どれくらいの赤ちゃんが預けられているの?その理由は?

運用が始まった2007年から2016年までの9年間の間に、実に100人を超える赤ちゃんが預けられたと発表されています。2015年には、海外から預けられた赤ちゃんもいたことを熊本市が発表しました。

赤ちゃんを預けた理由は

  • 経済的理由
  • 望まない妊娠による出産
  • 不倫などにより公にできない妊娠出産
  • 育児放棄、育児ノイローゼ

など様々です。

経済的理由をあげた人の中には、若年層による「望まない妊娠」も多数あったそうです。病院側がポストを設置した目的はあくまでも新生児の保護でしたが、最近では新生児を過ぎた乳児や、障害児などが預けられたりすることもあったようです。

皮肉にも、子どもを虐待する親の増加や、孤独な育児による育児ノイローゼなどといった、現代社会が抱える問題を反映していると言わざるを得ません。

経済的事情よりも、親の方が抱える心の問題が大きな課題となって、赤ちゃんポストに映し出されているのです。

赤ちゃんが大切に育てられる環境こそが大切

匿名で簡単に預けることを許せば、赤ちゃんを容易に捨ててしまうことにつながるのではないか。その結果、不幸な赤ちゃんが増えるのではないか。そんな声も充分納得できます。

ですが、やはり命を守ることの方が優先される世の中であるべきではないでしょうか。預けることさえ許されなくなった親は、行き場を失い、結局赤ちゃんが不幸な運命をたどってしまうことになると思うからです。

赤ちゃんポストに預けてしまっても終わりではありません。思い直して、引き取りに来る人もいるのも事実です。親がどうであれ、ひとまず生まれてきた命をみんなで守って、育てよう。赤ちゃんポストは、そんな理念に基づいて考案されたはずです。

まずは、赤ちゃんがこの世で元気に育ってくれることを、優先する国であることを願ってやみません。

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