ハグー!

ママと赤ちゃんのための大切な1シーン

妊娠中の服薬の副作用としておこる、催奇形性と胎児毒性について

   

市販薬の注意書きを読むと、妊娠中の服用を控えるように明記されているものが多いと思います。それは、妊娠中に服用することで、お腹の赤ちゃんに悪影響が及ぶ薬があるからです。

お腹の赤ちゃんへの薬の悪い作用は、「催奇形性」と「胎児毒性」に大別されます。

そこで今回は、催奇形性と胎児毒性の違いとは何かから、主に催奇形性についてを中心に、お話しします。

催奇形性の原因や治療方法があるのかどうかを知り、妊娠中の薬の服用には細心の注意を払うことをおすすめします。

催奇形性と胎児毒性の違いとは?

お腹の赤ちゃんは薬の影響がなくても、自然に奇形発生することがあります。遺伝や環境が原因でおこるとされる自然な奇形には、心室中隔欠損症や口唇裂、口蓋裂、二分脊椎などがあげられます。これらの奇形は、出産後に手術で治療することができます。

薬による奇形は、奇形全体のわずか1%といわれています。しかし万が一のことを考ると妊娠中の服用は注意が必要です。そこで上記でもご紹介した胎児毒性と催奇形性についてどのような違いがあるのか、ご紹介していきましょう。

胎児毒性

胎児毒性とは妊娠中にママが薬を服用することで、お腹の赤ちゃんの発育や機能に悪影響が及ぶことをいいます。

ママが薬を服用するとそのほとんどが胎盤を通過し、お腹の赤ちゃんにも届いてしまいます。お腹の赤ちゃんは薬に対する抵抗力が弱く、薬の作用が強く出てしまい、影響が残る可能性があるのです。

そして胎児毒性は、妊娠初期よりも妊娠後期に薬を服用することで出やすいです。

催奇形性

一方の催奇形性は、妊娠初期のママが薬を服用することで、お腹の赤ちゃんに奇形が発生してしまうことをいいます。

危険度の高い薬がわかっているので妊娠初期には服用しないよう、あるいはお医者さまの管理下で慎重に使用することで、リスクを軽減できます。

双方の違いとしては、「胎児毒性」は胎児の発育や機能に障害をもたらし、「催奇形性」は奇形の赤ちゃんが産まれやすくなる原因となっています。

また妊娠中に服用する薬によって、流産や早産を引きおこすことがあるので、何か症状があるときには、まず産婦人科のお医者さまに相談するのがベストです。

催奇形性の原因は?

日本の薬による催奇形性率は1万人中3人といわれており、市販されている頭痛薬や風邪薬、鎮痛剤を用法・用量を守って服用する分には、ほとんど心配することはありません。

とはいえ、妊娠4週から15週までは、赤ちゃんの脳や心臓などの機能が形成されていく大切な時期です。このタイミングで服用してしまうと、お腹の赤ちゃんに形態異常がおこる可能性があります。

また、妊娠16週以降は奇形はおこりにくくなるものの、身体や機能の発育に悪影響が及ぶ可能性は残ります。

中でも催奇形性が高い薬に、抗凝血薬の「ワルファリン」や抗てんかん薬、一部の抗がん剤、C型肝炎治療薬である「リバビリン」などがあげれられます

こうした薬を常用している場合は、妊娠を考えた時点で主治医に相談するようにしましょう。

胎児毒性の原因とは?

胎児毒性は、妊娠中期から後期のママが薬理作用のある薬を服用することが原因でおこります。そして胎児毒性については、薬の薬理作用からある程度予測できるものです。

胎児毒性のある薬を服用することで、お腹の赤ちゃんが奇形をおこす確率はありません。

ですが薬剤が胎盤を通してお腹の赤ちゃんに届き残ってしまうことで、発育を抑制したり機能面の発育に悪影響が及んだり、最悪のケースの場合はお腹の中で赤ちゃんが死亡することもあります。

また無事に出産できたとしても、赤ちゃんに適応障害が残ったり、薬剤が急に届かなくなることで離脱障害がおこるなど、さまざまな症状が出ることが考えられます。

頭痛薬として市販されている薬の中にも、胎児毒性が懸念れされるものがあり、乱用や常用は危険を招く可能性があります。

リスクがある薬とは?

お腹の赤ちゃんは薬に対する免疫がないので、ママが服用する薬によって強い影響を与えてしまうことがあります。もしもママが睡眠薬を大量に飲んでしまうと、赤ちゃんも一緒に眠りがちになってしまうというように、大きな影響を与える可能性があります。

また催奇形性に関しては、薬とは関係なく奇形が自然と発生すると言われています。しかし1960年代におこったサリマイド事件がきっかけとなり、薬での危険性も疑われるようになりました。

では胎児毒性と催奇形性にリスクがあるとされる薬についてご紹介していきましょう。

胎児毒性にリスクがある薬

ブロプレス・オルメテック・タナトリル・レニベース

ブロプレス・オルメテック・タナトリル・レニベースは、高血圧の薬として知られているABR(アンジオテンシンII受容体拮抗薬)という種類の薬です。妊娠中期から後期にかけてママが服用した場合、お腹の赤ちゃんに腎障害や無尿、羊水過少、肺低形成、四肢拘縮、頭蓋変形などの胎児毒性がおこることがあります。

ミノマイシン

ミノマイシンはテトラサイクリン系の抗生物質で、細菌を抑える薬として膀胱炎や乳腺炎などの治療に処方されています。妊娠中期から後期にかけてママが服用すると、お腹の赤ちゃんに歯牙の着色やエナメル質の形成不全が見られることがあります。

ボルタレン・ロキソニン・モーラス

ボルタ・レンロキソニン・モーラスはNSAIDs(非ステロイド生抗炎症薬)として、市販薬に多く用いられている薬です。妊娠後期にママが服用すると、お腹の赤ちゃんに動脈管収縮や胎児循環持続症、羊水過少、新生児壊死性腸炎などがおこることがあります。

催奇形性にリスクのある薬

  • ワルファリン
  • 一部の抗がん剤
  • C型肝炎治療薬のリバビリン
  • 特殊なホルモン系の薬
  • 放射性医薬品

抗てんかん薬には四肢の奇形や心臓奇形の症例が報告されています。なた胃潰瘍の治療薬として使用されているミソプロストールには、子宮を収縮するさようがあるので流産のリスクも高くなり、海外では催奇形性の疑いも持たれているそうです。

血栓症予防として処方されているワルファリンは、小頭症や軟骨形成不全が報告されている例もあります。またチョコラAなどビタミンAが多く含まれた物を服用すると奇形児のリスクが高まると言われており、実際に報告されているケースでは耳への形態異常がおこっています。

しかし催奇形性は出産直後にわかるわけではなく、成長に伴い見つかることも多いです。そのため、薬の影響であることに気づくことができないケースも多いようです。

胎児毒性や催奇形性の予防方法や治療方法はある?

胎児毒性や催奇形性の予防法として一番効果的なことは、リスクの少ない薬を服用することです。もしも持病のある方などは、妊娠が判明した段階で服用中の薬について医師と相談することが大切です。

また市販薬の危険性は少ないと言われていますが、上記でご紹介したようにリスクが考えられる薬の種類もあります。薬の服用の際には自己判断ではなく、事前にかかりつけの医師と相談してみましょう。

また治療に関しては、いまの医学において困難とされているようです。しかし催奇形性の場合は、症状によって出産後の手術で改善されるものもあります。ですが治療が行えないものもあるため、催奇形性や胎児毒性を考慮して、正しい薬の知識を身に付けることが大切ですね。

妊娠中の服薬には十分気をつけよう!

胎児性毒性や催奇形性を避ける意味では、薬の薬理作用を知っているとある程度予測ができるとされています。またこれらの障害を防ぐためにも、妊娠中に薬を服用することはなるべく控えるようにお心掛けましょう。

そして胎児性毒性や催奇改正は、影響が及ぶ時期がそれぞれ異なります。ですので妊娠初期~後期にかけて、周期に関係なく妊娠中はいつでも注意が必要だと言えるでしょう。

たとえば安定期に入っても、薬によってはお腹の赤ちゃんに悪影響を及ぼすので安易に市販薬を服用するのではなく、必ず産婦人科の先生に相談し処方してもらいましょう。

  関連記事

昆布出汁もダメ!?プレママが避けたい食品は?

妊娠期間中に避けておきたい食品についてお話しします! 妊娠中は、“食べるべきでは …

ジカ熱が原因になることもある先天性の病気、小頭症とは?

妊婦さんは様々な病気の予防に心がけていることかと思いますが、テレビでジカ熱という …

妊娠中牡蠣は食べてもいいの?胎児に及ぼす影響や牡蠣を食べることのメリットは?

妊娠中はとてもデリケートな時期なので、食事に気を使う機会も増えますよね。その際に …

妊娠5週目はつわりがひどい時期なので安静に過ごすことが大事

つわりやホルモンの影響で不安定になりやすい時期…。 生理不順の方などは妊娠4週目 …

抗がん剤として使われているアナストロゾール(アリミデックス)は不妊治療に効果があるの?

アナストロゾール(アリミデックス)は、不妊治療の際、排卵誘発剤として使用される薬 …

妊婦は熱中症になりやすいので注意!対策も確認を

いざという時のために妊婦の熱中症対策について知っておきましょう 暑い時期に特に注 …

はじめての妊娠はなにをすればいい?確認しておくべきことは?

今まで当たり前に、規則通りきていた生理がとまってしまうとびっくりします。まず、妊 …

妊娠初期におこる不全流産って何?原因や症状、処置方法を教えて!

妊娠したママの約15%が、流産を経験していることを知っていますか?流産とは、妊娠 …

頭痛が辛くて耐えられない…。妊娠中でも頭痛薬を飲んでもいいの?

妊娠中は、女性ホルモンの変化や疲労、ストレスなど様々な要因で、頭痛を感じる女性が …

何度も流産をくり返す習慣性流産は治療できる?出産することは可能?

妊活中のママの中にも、妊娠すればそのまま出産できると思いこんでいる人は、案外多い …