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妊娠初期の腹痛や下腹部痛って何が原因なの?痛み方によっては要注意!?

   

妊娠初期にあたる5~15週ごろは特に、ママの体にさまざまな変化が起こります。すると子宮に近いお腹・下腹部といった箇所が痛んだり、胃腸の調子が乱れやすくなったりします

妊娠の確定診断後に腹痛や下腹部痛が起こると、お腹の赤ちゃんの危険を連想して不安になりがちですよね。妊娠初期に起こる腹痛の大半は生理的な現象によるもので、さほど心配いりませんが、なかには危険の兆候として起こっているケースもあります。

そこで今回は、妊娠初期に起こる腹痛の原因について、危険性の有無もあわせて解説します。痛みを感じる場所や対処法も紹介するので、自分の症状を照らし合わせてみてくださいね。

腹痛は代表的な妊娠初期症状の一つ

生理周期がほぼ28日サイクルの女性の場合、受精卵が着床するのは妊娠3週目ころです(妊娠から遡って、最後の生理開始日から0週と数えていくため)。

早い人では妊娠4週目あたりから、胸の張り、吐き気、腹痛、下腹部痛といった妊娠初期症状があらわれ始めますが、時期的に生理痛やPMS(月経前症候群)との区別は難しいものでしょう。そのため、痛みの感じ方や痛む場所、痛みが続く時間など、いつもの生理痛との違いがないかセルフチェックする必要があります。

妊娠超初期から初期にかけて起こる腹痛には、以下のような特徴があるといわれています。

  • とがったものでお腹をつつかれるようなチクチクした痛み
  • お腹周りの皮膚や下腹部全体がひっぱられるような痛み
  • お腹の内部がギュッと締めつけられるような痛み
  • お腹から腰にかけての痛み

こうした痛みの起こり方には個人差がありますが、下腹部から腰にかけて、あるいは足の付け根に、軽い鈍痛を感じるひとが多いようです。痛む期間も個人差が大きく、1週間程度という場合もあれば、長いひとでは安定期に入るまで続くこともあります

赤ちゃんが成長すれば子宮も大きくなる

妊娠直後の子宮の大きさはニワトリの卵程度です。ですが赤ちゃんの成長に比例して子宮もどんどん大きくなっていきます。妊娠2カ月では当初の1.5倍、妊娠3カ月を迎えると大人の握りこぶしの大きさまで、子宮がふくらみます。

そうして次第に子宮の筋肉が引き伸ばされていくことで、下腹部痛が起こるのです。このほかにも、子宮への血流が増えたり、子宮がふくらむことで腸が圧迫され、痛みや違和感を引き起こすことがあります。

子宮を支えるために骨盤の靭帯も伸びていくため、足の付け根や下腹部につれるような痛みがあらわれることもあります。また内臓が引っ張られるような痛みを感じたり、足の付け根や恥骨への圧迫感、下腹部の違和感が起こるケースもあります。

妊娠初期には胃腸の働きが弱まりやすい

プロゲステロン(黄体ホルモン)は、排卵直後からつくられる女性ホルモンです。子宮内膜を厚くしたり、体温をあげることで、受精卵が着床しやすいように環境を整える働きがあります。

妊娠が成立すると、子宮環境を整えて胎盤を形成するために、プロゲステロン(黄体ホルモン)の分泌量が増えます。合わせて、子宮収縮を防ぐ役割も担います。この筋肉の収縮を抑える作用が、胃腸などの消化器官にも影響を与え、その働きを弱めてしまうのです。

さらに妊娠初期には、hCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)やエストロゲン(卵胞ホルモン)などの分泌量も多くなります。こうしたホルモンの分泌量の変化によりバランスが乱れると、自律神経も影響を受けます。これは、女性ホルモンと自律神経の分泌を司る機能が、同じ視床下部にあるからです。

自律神経の乱れは精神を不安定にさせるだけでなく、胃腸の働きを弱めて、下痢や便秘を引き起こす原因にもなります。

この腹痛の対策は?

たとえ鈍痛であっても、腹痛が続くのは辛いものです。ですが、お腹の赤ちゃんの発育に合わせて、子宮が大きくなるのを止めることはできません。その痛みを、あらかじめ予防することもできないのです。

ですが、痛みを和らげる方法はあります。

身体を冷やさない

冷えによって血流が悪くなると、もともと弱っている腸の動きがさらに鈍くなり、便秘や下痢の原因となります。また、血流不足によって下腹部や腰回りの筋肉が硬くなることが、腰痛を引き起こすこともあります。

つわりが始まると運動量も減り、ますます血流が悪くなりがちです。毎日湯船につかる習慣をつける、温かい飲み物を飲む、根菜などを使った料理を食べる、身体を締め付ける洋服は避けるなど、意識して冷え対策を行いましょう。

身体に負担をかける姿勢や行動をしない

見た目に変化はなくても、子宮の中で赤ちゃんが成長を続けています。また重いものを持ち上げたり、お腹や腰に負担のかかる中腰の姿勢を続けることが、流産のきっかけになることもあるのです。

眠る時にもうつぶせになるのは避け、腹痛を感じたら安静に過ごすように心がけましょう

下痢や便秘の対策をする

野菜や食物繊維を中心にバランスよく、身体が温まる食生活を心がけましょう。腸内環境を整えてくれるオリゴ糖の摂取や、水分補給を欠かさないなどの工夫も効果的です。

市販薬を飲むのはちょっと待って!

下痢や便秘の症状がひどい時、市販薬で対処したいと思うひともいることでしょう。

妊娠初期は薬に対する感受性が高く、お腹の赤ちゃんに悪影響が及ぶ可能性が高いので、市販薬を飲むのを避けるのが基本です。特に「絶対過敏期」といわれる妊娠4~7週は、お腹の赤ちゃんの心臓や神経、消化器官、手足など、重要な器官がつくられる時期です。

ママが飲んだ市販薬が胎盤を通って赤ちゃんの体内に入ってしまうと、機能が未熟なのでそれを排泄することができません。また、赤ちゃんが尿として排出しても、羊水を飲み込むことで再び薬が体内に戻ります。その結果、奇形を起こすリスクが高まるのです。

また、センナが含まれている便秘薬は、腸の蠕動運動を促進するだけでなく、子宮を収縮させる作用があります。こうした市販薬を妊娠中に服用すると、流産につながることもあるのです。

下痢や便秘が辛い時には、産婦人科のお医者さまに相談をして、お腹の赤ちゃんに影響のない薬を処方してもらいましょう

妊娠中に飲んでも大丈夫な便秘薬はある?市販薬はOK?

こんな痛み方は要注意!

妊娠初期の腹痛の中には、危険なものもあります。

  • 腹痛が起こってから5~10分安静にしても治まらない
  • 我慢できないほどの激痛
  • 時間の経過とともに痛みがどんどん強まる
  • 継続的に締め付けられるような痛みがある
  • 生理と同じくらいの出血をともなう痛みがある
  • 腹痛が起こってから基礎体温が下がった
  • 腹痛後に妊娠初期症状が治まった

こういった症状がある時には、妊娠の状態に異変が起こっている可能性があります。

危険な痛みで考えられるトラブル

なかには早急な処置を必要とするものもあるため、気になる症状があるなら、できるだけ早く、かかりつけの産婦人科に連絡しましょう。

子宮外妊娠

子宮外妊娠は、正式名称を「異所性妊娠」といいます。本来、子宮内膜で発育べき受精卵が、卵管や卵巣、腹腔などに着床してしまうことをいいます。

その多くが、卵管妊娠です。卵管は伸びないので、受精卵が大きくなるにつれて、不正出血や下腹部痛が起こるようになります。着床箇所で流産となるケースのほか、妊娠7~8週まで進み「卵管破裂」を起こす危険もあります。そのまま放置すると、出血性ショックで命が危険にさらされます。

出血量がだんだん多くなる、痛みが増している場合は、子宮外妊娠が疑われます。早期発見のためにも、妊娠検査薬で陽性反応が出た、または妊娠の兆候・可能性がある場合は、産婦人科で必ずエコー検査を受けましょう

卵管破裂の恐れもある子宮外妊娠!妊娠の約1%を占める子宮外妊娠の兆候や症状とは?


 

絨毛膜下血腫

絨毛膜下血腫とは、子宮の内側にある「脱落膜」と、受精卵が着床してから育つ「絨毛膜」の間で、出血が起こった状態のことをいいます。

少量の出血であれば自然に体内に吸収されますが、エコー検査で血が溜まっているのがわかることがあるのです。絨毛膜下血腫の大きさやできた場所によって、出血、お腹の張り、腹痛などがあらわれることがあります

安静に過ごしていれば症状がなくなっていくことが多いのですが、血腫が大きくなり流産や早産を引き起こすケースもあります。また常位胎盤早期剥離や死産、前期破水のリスクが高くなるともいわれているので、注意が必要です。

自覚症状がないことが多いので、妊婦健診で定期的にエコー検査を受け、早期発見につなげましょう。

絨毛膜下血腫は妊娠初期におこりやすいって本当?お腹の赤ちゃんへの影響は?


 

切迫流産

切迫流産とは、妊娠22週未満で、赤ちゃんが流産しかかっている状態のことをいいます。その原因は、胎児の染色体異常や多胎妊娠、子宮の炎症・疾患、子宮頸管の長さ、疲労、身体の冷えなどさまざまです。

切迫流産と診断されても、お腹の赤ちゃんの心拍が確認でき、適切に処置をすれば、流産を回避できる可能性があります。症状としては、少量の出血と軽い下腹部痛、お腹の張りなどがみられます。

症状を緩和するために、止血剤や子宮収縮抑制剤を使うこともありますが、妊娠12週までの切迫流産には、根本的な治療方法がありません。そのため、自宅あるいは入院して、安静に過ごすように指示されます。

切迫流産は気をつけていても体質によって起こってしまうことがありますが、少しでもリスクを下げるため、飲酒・喫煙をしない、身体を冷やさない、重いものを持たない、激しい運動を避けることを徹底しましょう。

なってしまった時に慌てないために!知っておきたい、切迫流産の本当の話


 

流産

流産とは、妊娠22週未満の赤ちゃんが子宮内で確認できない、あるいは心拍が認められない状態のことをいい、5つに分類されます。

稽留流産

子宮の中に、すでに亡くなっている胎児(胎芽)が留まっている状態のことをいいます。自覚症状がなく、エコー検査で初めてわかることも多いです。

自然に胎児(胎芽)が出てくることがあるので、稽留流産と診断されてから1週間ほど経過をみて、手術するかどうかを決めることが多いです。

「稽留流産」は妊娠初期におきやすい。症状・対処法を解説します

進行流産

子宮口が開き、流産が進んでいる状態のことをいい、始まると止めることはできません。大量の不正出血がみられるほか、陣痛のような下腹部痛を感じるひともいます

進行流産は、「不全流産」「完全流産」のどちらかに進みます。

進行流産が妊娠初期におこるって聞くけどどんな状態?原因と処置方法を教えて!

不全流産

進行流産の後、子宮内に胎児(胎芽)や胎盤の一部が残った状態を指します。そのため、出血や下腹部痛が残るひともいます。不全流産の場合は、子宮内をきれいにする手術を受けなければなりません。

妊娠初期におこる不全流産って何?原因や症状、処置方法を教えて!

完全流産

進行流産の後、子宮内の胎児(胎芽)や胎盤がすべて体外に排出された状態を指します。完全流産すると、出血や下腹部痛は治まります。特に治療は行いませんが、子宮が元の大きさに戻ろうとする際に痛みが出る時には、薬が処方されます。

完全流産って何?次の妊娠に影響するの?

化学流産

妊娠検査薬で陽性反応がみられたにも関わらず、エコー検査で胎嚢を確認する前に流産することをいいます。医学的には「生化学妊娠」と呼ばれており、流産とはみなされません。それは、医師がエコー検査で胎嚢を確認して初めて、妊娠と診断するからです。

化学流産の原因は、受精卵の染色体異常であることが多く、ママの行動が影響して起こるものではありません

妊娠に気づいていない場合は、重めの生理の経血だと思うひとも少なくありません。
 

化学流産は予防できるの?化学流産してしまってもまた妊娠することはできる?

子宮にまつわる病気

もともと子宮の病気を持っている女性が妊娠すると、腹痛や不正出血がみられることがあります。病状によって、妊娠の継続に支障がないもの、流産のリスクが高まるもの、赤ちゃんを諦める必要があるものに分かれます。

子宮筋腫

子宮筋腫とは、子宮の筋肉の一部が硬いこぶのようになる良性腫瘍のことをいいます。米粒程度からメロン大まで大きさには個人差があり、複数できていることが多いです。

子宮筋腫があっても命に危険が及ぶことはありませんが、放置することで増大すると不正出血が起こったり、悪性の腫瘍に変化したりする可能性があります。妊娠や出産もできますが、複数の筋腫によって子宮腔が変形してしまうと、逆子になりやすいといわれています。

また妊娠をきっかけに筋腫への血流が途絶え、壊死することがあります。その結果、激痛が起こるほか、流産や早産を引き起こすことがあるのです。さらに、子宮筋腫が胎盤への血流を妨げることで、「子宮内胎児発育遅延」や「常位胎盤早期剥離」が起こるリスクもあります。そのため、妊娠を継続させるために、あえて筋腫核出術を行うお医者さまもいるようです。

子宮筋腫があっても妊娠に影響はない?流産や早産の可能性は?

子宮内膜症

子宮内膜症とは、子宮内膜のような組織が卵巣や骨盤の腹膜などで発生する状態です。

エストロゲン(卵胞ホルモン)は受精卵を着床しやすくするために、子宮内膜を厚くします。妊娠しなければ、子宮内膜は剥がれ落ち、経血として体外に排出されます。子宮以外の場所にできた内膜も、エストロゲン(卵胞ホルモン)の作用で増殖し、生理のタイミングで剥がれ落ちますが、その血液は体外に出ることができません

そのため、どんどん組織や血液が体内に溜まり、炎症を起こすことで痛みなどの症状があらわれます。

子宮内膜症の女性が妊娠すると、プロゲステロン(黄体ホルモン)の分泌が続くので、子宮内膜の増殖や剥離の働きが弱くなります。そのため、病状の進行が遅くなるといわれています。

子宮内膜症によってチョコレート嚢腫ができ、大きさが10cm以上になった場合は、破裂や悪性腫瘍への変化を避けるため、手術を行うことがあります。それ以外は、経過観察になることが多いようです。

知らずにかかっているかもしれない!?子宮内膜症について知っておこう!

子宮頸がん

子宮頸がんは、子宮の入り口付近に発生します。原因は、HPV(ヒトパピローマウイルス)の中でもハイリスク型に感染したことです。

子宮頸がんは0期、Ⅰ期、Ⅱ期、Ⅲ期、Ⅳ期というステージがあり、段階によって治療方法が変わります。子宮頸がんが0期の場合は、出産まで経過観察し、出産後に円錐切除術を行うのが一般的です。ⅠA期以上になっている場合は、妊娠中でも手術を行います。妊娠14~24週の間に行われるのが基本です。

早産や胎児死亡という合併症が起こることがあります。またⅣ期以降のステージの場合、母体治療を行うために、人工妊娠中絶を勧められることがあります。

子宮頸がん検診で異常が見つかった!妊娠は継続できるの?

気になる痛みは必ずお医者さまに相談を

妊娠初期はお腹の赤ちゃんだけでなく、ママの身体も急激に変化していきます。そうした生理的な要因によっておこる腹痛は、避けようがありません。ですが、自分で予防措置を講じることで、痛みを軽減させるなどの対処はできます。

一方で、妊娠初期の腹痛の中には子宮外妊娠や流産など、危険の前兆としてあらわれるものも含まれているので、素人判断するのはおすすめできません

腹痛が起こった時、下痢や便秘など原因がはっきりしている場合は様子をみて構いませんが、出血や痛みの増大、子宮収縮をともなう、安静にしても治まらないなど、いつもとは違うと感じる症状がある時には、お医者さまに診察してもらうのが一番です。

気になる腹痛が起こったら、素人判断せずに、かかりつけの産婦人科を受診しましょう。

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