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子ども持ちのご家族必見!急増中の「アニサキス」による食中毒を予防するために

   

近年、「アニサキス」が原因の食中毒が急増しています。食中毒発生件数の増加は明らかで、10年前と比べると20倍との報告もあります。

このアニサキスは身近な食材に潜んでいる寄生虫です。妊婦さんや小さな子どもがいるご家庭では特に注意しておきたい食中毒の一つでしょう。

今回は、妊婦さんや小さなお子様も一緒に注意したい「アニサキスによる食中毒」について詳しくお話ししていきます。

適切な調理法や保存方法を知れば、怖いものではありません。しっかり予防策を行い、安全においしくお魚を食べられるようにしましょう。

食中毒の原因・「アニサキス」とは?

アニサキスは、元々はイルカやクジラなどの海の生き物に寄生している寄生虫です。海の生き物の糞に混じったアニサキスの卵を魚介類が捕食し、その魚介類をヒトが食べることで食中毒をおこします。

アニサキスの大きさは1~3㎝程あり、肉眼で見ることができます。魚やイカをさばいている時に、白く細長いアニサキスを見たことがある方もいるかもしれませんね。

アニサキスの幼虫が寄生している魚介類の代表格は、サバです。その他にも、イカ、アジ、サケ、タラ等にも寄生していることがあります。

アニサキス症は魚介類を生食する機会の多い大人によくみられますが、もちろん子どもにも同様におこります。子どもが好むサーモンのお刺身にも潜んでいる可能性があるため、小さな子どものいるご家庭では特に注意が必要です

また些細なことでも体調を崩しやすく、一部の治療薬が使用できなくなる妊娠中においても、魚介類の生食には慎重さが求められます

一般的にアニサキスは魚介類の内臓部分に潜んでいますが、場合によっては身の部分に進入していることもあるようです。身の部分しか食べないからといって、油断しないようにしましょう。

アニサキス症の症状は?

アニサキスは生の魚介類を食べてから早くて1時間、遅くとも1日後までに発症します。多くの場合は、食後8時間以内に何かしらの症状がおこるようです。

体内に入ったアニサキスは食べ物と一緒に胃や腸に到達し、以下のような症状を発症します。

アニサキス症の症状

  • とにかく激しい腹痛
  • みぞおち部分の痛み
  • 吐き気
  • 嘔吐
  • 皮膚のかゆみや蕁麻疹などのアレルギー症状

他の食中毒とは異なり、下痢の症状はありません。アニサキス症による激痛は直ちに処置を受ければ、比較的早く取り除かれます。

しかし放置した場合は2~3日続く可能性もあります。また子どもにおいても、大人と同様に食後数時間で腹部に激痛が走る場合があるので注意が必要です

もしも子どもがアニサキスを口にしてしまった場合には、いち早く気づいてあげるように心がけましょう。

しかし子どもだと痛みを上手く表現できないので、激しく泣き続ける、機嫌が悪い、活気がなくなることもあります。魚介類の生食後、お子さんにこのような症状がみられた場合には早めに受診しましょう

アニサキス症の治療方法は?

現在のところ、アニサキス症に対する特効薬は存在していません。そのため、一般的には感染した部位に合わせて治療が行われます。

内視鏡で確認できる場合には、内視鏡下でアニサキスをつまみ出す方法がとられます。綺麗に摘出することができれば、多くの場合痛みはすぐに治まります。

腸管など内視鏡の届かない所に感染している場合は、対症療法が行われます。アニサキスは、ヒトの体内では長く生きることができません。そのため対症療法をしながら自然に死滅するのを待つのです

一般的に、鎮痛剤や吐き気止めを使い、症状を和らげます。子どもや妊婦さんの場合には、アセトアミノフェンを主成分とする鎮痛剤が使用されることが多いです。

お腹に赤ちゃんがいるママや体の発育が完全でない子どもでも、アセトアミノフェンの使用は安全とされているため、治療時の処方箋として使用されています。

また嘔吐やアレルギー症状がある場合には、妊娠経過やお子さんの年齢、症状の程度に合わせた処方がされます。

これで安心!アニサキス症の予防法

アニサキスによる食中毒は、魚介類を食べる時の行動次第で予防することができます。家族の食中毒を防ぐため、適切な予防法を知っておきましょう。

「生」は要注意しよう

生の魚介類には、アニサキスが生きたまま寄生しています。そのため生の魚介類を食べる時には、十分注意してください。お刺身や寿司で食べる時は、出来る限り新鮮なうちに食べ、内臓部分は食べないようにしましょう。

なおアニサキスは酢や塩分では死滅しません。〆サバ等でも油断しないようにしてくださいね

しっかり加熱を

アニサキスは熱に弱く、60℃で約1分加熱すると死滅します。抵抗力の弱い小さな子どもや妊婦さんは、しっかりと加熱した魚介類を食べるようにすると安心ですね。

マイナス20℃以下の冷凍

アニサキスは、低温下にも弱い特徴があります。マイナス20℃以下で、1日以上冷凍することで死滅します。

ただし家庭用の冷蔵庫では、マイナス20℃に達していないことや、温度が均一に保たれない場合があります。自宅で冷凍保存した場合には、しっかりと加熱調理をして食べましょう。

他の食材への感染にも注意!

アニサキスが含まれる内臓を処理した後、同じ調理器具で別の魚に触れると2次感染をおこす可能性があります。サバやイカ等を調理した後は、包丁・まな板をしっかり洗浄してください

刺身はよく見て、よく噛んで食べよう

よく噛んで食べることでアニサキスを噛み砕き、死滅させることができます。想像すると少し抵抗感がありますが、咀嚼が最後の砦とも言えますね。よく噛めない子どもの場合には、小さく刻む、飾り包丁を入れる、など工夫を凝らしてみるのも効果的ですよ。

外出先での注意点

お寿司屋さんや和食屋さんで生魚を食べる時にも、アニサキス症への注意が必要です。子どもが好きな回転寿司店も危険では?と気になる方も多いと思いますが、回転寿司店でアニサキスに遭遇する可能性は極めて低いと言われています

その理由として、大手の回転寿司店は、ほとんどの魚をマイナス20℃以下で冷凍した状態で仕入れています。また冷凍できないものは養殖のため、生きた状態のアニサキスが潜んでいることはないのです。

一方で「産地直送」の新鮮さをモットーにしている高級寿司店などでは、アニサキス症のリスクが高まります。産地直送は新鮮でおいしい反面、アニサキスが生きたまま魚に残ってしまうのです。

ほとんどのお店で適切な内臓処理が行われていますが、万が一に備えて刺身にアニサキスが付着していないか目で見て確認し、食べる時にはしっかり噛んで食べるようにしてください。

またアニサキスは目に見える寄生虫です。生魚を食べる時、身にアニサキスがいないが確認することも予防になります。

食べ方に気を付けて、おいしく安全に魚介類をいただこう!

アニサキスによる食中毒は、身近な食材によって引きおこされます。抵抗力の弱い小さな子どもや妊婦さんに限らず、すべての人に感染する可能性があります。

またアニサキス症は、消化管に穴が開くなど重症化する危険性もあります。そのためアニサキス症が疑われる場合には早めに病院を受診し、適切な治療を受けるようにしましょう。

ご家庭でアニサキスのリスクがある魚介類を食べる場合、内臓は確実に取り除き、新鮮なうちに食べてくださいね。自分と家族の安全を守るため、魚介類の確実な調理・保存を心掛けましょう。

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